全国地域生活定着支援センター協議会は、矯正施設を退所した高齢・障がい者の社会復帰と再犯防止を支援し、全国のセーフティーネットの構築に邁進します。

被告段階での支援

新聞記事

被告段階での支援

”追跡:県の調査支援委廃止 累犯障害者、更生に影響も 司法との連携難しく /島根” という記事です。
毎日新聞 2015年09月03日 地方版

以下、部分転記。

犯罪を繰り返した障害者を支援する県内の体制が後退している。「累犯障害者」が逮捕、起訴された際、被告段階から医療や福祉の専門家が調査する「県障がい者調査支援委員会」が昨年度末で事実上、廃止されたためだ。2013年10月の設置から4人を支援し、一定の成果を出したが、国のモデル事業の終了に伴って活動を終えた。一方、矯正施設から出た障害者を支援する枠組みも、国の予算の減額に伴って縮小している。専門家は「累犯障害者の更生に影響が出かねない。福祉と司法の連携強化がもっと必要ではないか」と指摘する。【長宗拓弥】

 「被告の更生を支援する体制が整えられている」。14年1月、松江地裁益田支部は、無銭飲食で詐欺罪に問われた男性(当時48)に懲役1年、執行猶予4年の判決を言い渡した。男性には精神、知的障害があり、過去に逮捕歴もあった。検察側は「再犯の可能性がある」として懲役1年を求刑していた。

 この裁判は県内で支援委が初めて関わり、支援計画を作成。弁護側の依頼を受け、市職員が浪費防止を指導し、住居や就職先などの計画をまとめた。裁判では事実関係に争いはなく、更生のあり方が争点となった。被告の当時の弁護人は「実刑の可能性もあったが、裁判所は計画を踏まえ、更生できると考えたのだろう」と振り返る。

 支援委は13年10月、県社会福祉協議会によって設置された。精神科医や福祉の専門家ら5人の委員が、弁護人の依頼に応じ、被告の障害の特性に配慮した支援計画を作成する。対象は、万引きや無銭飲食など比較的軽微な事件の被告で、できる限り社会内での更生を探る。4人を支援し、うち3人には、裁判所も計画を評価して執行猶予判決を言い渡した。

 支援委は、島根や和歌山、滋賀など7県が運営してきた。長崎県の社会福祉法人「南高愛隣会」が厚生労働省のモデル事業を受託し、他県は共同研究するとの位置づけだった。

 南高愛隣会によると、他県では支援委の作成した計画が弁護方針と合わないとして公判で提出されなかったり、被告に支援を断られたりするケースが発生。事業継続が困難と判断し、事業は終了した。

島根の場合、被告段階の支援は、県の委託を受けて県社協が運営する「地域生活定着支援センター」で対応する。ただ、支援センターは矯正施設から出た人を支援するのが本来の役割だ。住宅や仕事先の仲介、生活保護の受給などを担ってきた。

 支援センターは全国の都道府県に設置されているが、今年度、国が予算を減額したため厳しい運営が続く。島根では今年度、職員を6人から5人に減らした。従来の業務に追われ、被告段階の支援まで手が回らないのが現状だ。

 支援委の委員長を務めた島根大法文学部の京俊輔准教授(障害者福祉)は「福祉だけで支援は機能しない。司法からのアプローチが必要だ。(今後の枠組みでは)支援センターに外部の専門家が入っておらず、支援計画に客観性が担保されない。裁判所が評価するだろうか」と疑問を呈す。

コメント



認証コード0197

コメントは管理者の承認後に表示されます。

powered by Quick Homepage Maker 4.9
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional