全国地域生活定着支援センター協議会は、矯正施設を退所した高齢・障がい者の社会復帰と再犯防止を支援し、全国のセーフティーネットの構築に邁進します。

女性受刑者 高齢化(和歌山)

新聞記事

女性受刑者 高齢化(和歌山)

「女性受刑者 高齢化の波 和歌山刑務所」という2014年12月26日記事です。2015年1月21日全国スキルアップ研修第5分科会でもこの分野の発表があります。その分科会のコーディネーターは和歌山定着の松本女史。申し込み受け付けてます!お知らせからどうぞ。以下こちらから転記。

全国には女性が入る刑務所(支所を含む)が九つある。和歌山刑務所(和歌山市加納)もその一つ。男女に共通するが、現在、刑務所でも高齢化の問題が顕在化しているという。和歌山刑務所を訪ね、どのような取り組みが進められているのかを取材した。(梨木美花)

 同刑務所は阪和道・和歌山インターチェンジに、ほど近い市街地の一角にある。定員は500人だが現在、約560人を収容。居室棟、作業工場、食堂などがあり、受刑者は女性刑務官の厳格な指導のもと、日々の生活を送る。

 同刑務所では65歳以上の受刑者が約100人いて高齢化率は2割弱にもなる。本来、縫製などの矯正作業や運動に取り組むが、高齢になると体力的な問題から作業を全うできない人も出てくる。中には車椅子が欠かせない人や衣服の着替えに介助が必要な人もいるほどだ。

 記者が訪問した日には、居室棟の脇にある一室で、介護福祉士の福田珠恵さん(71)が、車椅子に乗り、耳も遠くなった80歳代の受刑者とともに発声や手の運動に取り組んでいた。福田さんの助言に従い、腕を前や上に伸ばす受刑者。

 「初めの頃と比べて、ずいぶん腕が上がるようになりましたね」。福田さんは優しいまなざしを送った。

 受刑者は罪を犯した人たちだ。本来、罪を償うため、強制的に自由を奪われるのが刑務所。そう思っていただけに私は戸惑う気持ちもあった。

 しかし、たとえ受刑者であっても年老い、日常生活がままならなくなれば、人権の観点から福祉の手を差し伸べるのが今の刑務所の考えだ。出所後のスムーズな社会復帰をにらみ、低下した体力や認知能力を改善させておく意図もあるという。

 福祉的な視点は高齢の問題にとどまらない。様々な依存症を患い、それが原因で犯罪を繰り返してしまう人もいる。こうした対策として、社会福祉士や看護師ら外部の専門家を招く取り組みが6月から同刑務所で始められた。

 看護師の坂口スマ子さん(66)は週1度、同刑務所を訪れ、受刑者と面談する。精神科の病院で働いた経験を生かし、受刑者と向き合い、親身になって話を聞く。

 窃盗や詐欺を繰り返し、5度目の入所という50歳代の受刑者は「これまで被害者の気持ちに思いを巡らせることはほとんどなかった。でも坂口さんに話を聞いてもらい、被害者のことや出所後の生活を考えられるようになった」と穏やかな表情を見せる。

 一方、働く刑務官側にも問題は生じている。受刑者の高齢化などで介護ケアなど、従来と比べ、業務内容の幅が格段に広がっている。収容者増の問題も待ったなしだ。時に刑務官一人で数十人の受刑者を担当する局面もあり、若い刑務官の離職が深刻だという。ベテラン刑務官は「近い将来、矯正現場に携わる人材を確保できない事態にならないか心配」と話していた。

 刑務所を初めて取材し、運営が大きな曲がり角を迎えていると感じた。また課題も山積している。刑務所は私たちの社会と切り離された存在ではない。無関心ではいられないと思った。

コメント



認証コード4389

コメントは管理者の承認後に表示されます。

powered by Quick Homepage Maker 4.9
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional