島根県定着支援センター(司法と福祉の意見交換会)
島根県定着支援センター(司法と福祉の意見交換会)
8月22日(木)島根県地域生活定着支援センターが、入口支援の仕組み作りに向けて、国と県の関係者と、地域の福祉関連機関を交えての意見交換会を、松江市で開きました。
出席者は、
- 松江地方検察庁の検事正、次席検事、三席検事、首席・統括検査官
- 県弁護士会
- 松江保護観察所の統括保護観察官、保護観察官
- 県の心と体の相談センター企画員、相談支援専門員協会、救護施設協議会代表幹事、県社協常務理事、健康福祉部障がい福祉課課長、企画員
助言者は、
- 南高愛隣会 田島良昭理事長
- 法務省大臣官房司法法制部 司法法制課長
- 保護局 局付検事
- 最高検 公判部 検事
- 最高検総務部検察改革推進室 検事
- 日弁連 事務次長
- 法テラス 総務部総務課長
オブザーバー(センター運営委員会委員・アドバイザー)は、
- 社会福祉法人 山陰家庭学院 理事長
- 社会福祉法人 はぴねす福祉会 理事長
- 県済世会江津総合病院 事務部長
- NPO 県就労支援事業機構 常務理事
- 和光産業株式会社 代表取締役
- 社会福祉法人 相談支援事業所 ひまわり 管理者
- 社会福祉法人 山陰家庭学院 障害者サービス事業 センターはばたき 施設長
- 医療法人 正心会ケアホーム 暖暖の家 サービス管理責任者
そして、事務局の島根県地域生活定着支援センター及び県社協の幹部と、報道陣の合計40数名。
県社協 細木常務理事と、松江地方検察庁 辻検事正の開会の挨拶に始まり、田島理事長の基調演説「司法福祉の動向及び長崎県における取り組みについて」、司法法制課 松本課長による「調査支援委員会について」の概要説明、そして島根県の取り組みの解説と、全体の質疑応答・意見交換会。
出席者は、それぞれの立場から活発にほぼ「忌憚のない意見」を交わし、あまり詳しくなさそうな人たちも、率直な意見を述べていて、硬い内容でありながら、非常に面白く、あっという間の3時間でした。
もう内容が盛りだくさんで、ブログには書ききれないので、資料と共に別のページにまとめます。
この会議の翌日23日(金)は、島根県地域生活定着支援センターの事務所にもお邪魔させていただきました。いきいきプラザ島根県東部総合福祉センターという5階建ての立派な建物の中に、島根定着センターはあります。
島根定着センターは、県社協の他の部門とワンフロア―になっていて、広々としており、他部門との交流も何だか楽しそうです。こういう感じだと、他の部門の人たちにも、その人たちの知り合いとかも、定着が何をしているのか、自然と広まっていくのでしょうか・・・
センター所長、センター係長を筆頭に、専門職の相談員3名が日々の業務に忙しそうです。皆さん、個性にあふれ、人生経験も豊富で、そしてものすごく明るい方たちで、輝いています。
島根定着は、これまでにも相談支援の一環として入口支援を行ってきており、平成23年4月から今までに、9人の被疑者・被告人を支援してきたそうです。依頼元は、松江地方検察庁、松江警察署、松江保護観察所、法テラスなどで、詳しい資料を頂いてきたので、こちらも別のページにまとめて掲載します。
島根県社協は、高齢者・障がい者ではない生活困窮者(満期出所者は全体の2割)のための「パーソナル・サポート・センター」を設け、島根定着と同じ建物の1階にあります。ここでは、相談員7名がそれぞれ10~15件のケースを担当し、生活の基盤を固める手助けをしています。福祉事務所もここに生保申請者を送ってくるそうです。
ここでは、島根定着のセンター所長 足立氏(全定協理事)とセンター係長 黒崎氏が、事業に長年関わってこられたそうです。お話を伺うと、正に「伴走型」支援のようで、これでは相談員のほうが精神的に大変ですねという質問に、産業カウンセラーを活用しているとのこと。
このように家族のような伴走型支援のため、支援の成果を考えるとき、支援した数だけではなく、その人がどうなったか、その人のビフォー・アフターのようなことに非常に関心があり、その評価の尺度を、その人本人からみた自己評価と、相談員が見た客観評価に分けて、考案し実用化したそうです(こちらもおって紹介します)。定着支援でもこれは必要だと足立所長は言われましたが、全く同感です。
これは、千葉県地域生活定着支援センター長の岸氏も、全定協の総会で発言されていましたね。
島根定着が進んでいると聞いてきましたが、その理由は、本当にたくさんあるんですね、それらが相乗効果で素晴らしさを発揮させるんですね。