全国地域生活定着支援センター協議会は、矯正施設を退所した高齢・障がい者の社会復帰と再犯防止を支援し、全国のセーフティーネットの構築に邁進します。

positive犯罪学

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positive犯罪学

先日7月8日の府中刑務所の福祉講話では、講師 東京都地域生活定着支援センター所長 赤平氏は、珍しく「福祉」という言葉を使わないで、1時間の講話を終えました。その代わりに、「自分とは」「幸せ」「出所したらやりたいこと」「自分のいいところは」などをテーマに、障がいのある・高齢の受刑者・受講生に考えてもらう時間になりました。

この講義の余韻が後引き、たまたま見た犯罪学・犯罪心理学の論文で、正に、赤平センター長が府中刑務所でやっていることが書かれており、犯罪学の理論をベースに海外の刑務所で実践されているとか、目を引いたので紹介します。

研究者らによると、犯罪をしてしまった人を含め、人間には、もともと備わっている「力」があり、その力は、常に変化している。その人間の力は、時にその人が罪を犯すことを思いとどまらせることもできるという。

例えば、ある人が、過去や現在の自分とは違う、未来の自分、こうでありたい自分を思い描くことができれば、これが犯罪を思いとどまる「力」になると。

さらには、その社会の中での犯罪的行為と順法的行為を理解するには、「習慣」も大事だと。過去の経験から作り上げられた、古い間違った習慣を打破し、無効にし、すっかり塗り替えられた文脈の中では、もう、犯罪行為自体をしなくなると。

ところが、そのような人間の力が発揮できるかどうかは、社会的文脈によって変わり、社会的環境によっては、自分にとっての未来の可能性というものが本当にあるのかどうか、たとえあったとしても、どの程度が限界なのかによって、変わってくると。

では、犯罪をしないように、その人をいい方向に導くためにはどうすればいいか、という点で、その一つに「ポジティブ・クリミノロジー」という比較的新しい、犯罪学の概念的見地があって、要するに、その人の強みをいかし、ソーシャル・インクルージョンをベースにしたアプローチで、その人が再犯しないように支援しましょう、という犯罪者処遇のやり方だそうです。

これが正に、赤平センター長が府中刑務所でやっていることなんですね。福祉の話なら、役場の現場職員が、というのとは次元が違ったんです。福祉について語る取り組みが、長崎・佐世保・高松刑務所でも実施されていると聞きますね、どんな取り組みなのか知りたいです。きっと、それぞれユニークなんでしょう。

府中刑務所の取り組みしか参観できない筆者としては、もっと多くの赤平センター長を日本各地の刑務所でつくってもらい、支援に関わってほしいというのが、結論でした。

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