全国地域生活定着支援センター協議会は、矯正施設を退所した高齢・障がい者の社会復帰と再犯防止を支援し、全国のセーフティーネットの構築に邁進します。

会長挨拶

矯正施設を退所した高齢・障がい者の社会復帰と全国のセーフティネットの構築に向けて

一般社団法人 全国地域生活定着支援センター協議会

2016-07-05 (火) 09:00:42

会長挨拶 田島 良昭


田島良昭会長

田島会長について(2013年3月30日新聞記事)

はじめに
刑務所が障がい者・高齢者「だらけ」になっていると知ったのは、平成16年に元衆議院議員の山本譲司氏の講演を聞いたことに始まる。福祉の活動をしてきた者にとって、それは聞き捨てならないことであった。翌年、私は、法務省矯正局、保護局の皆さん、厚労省障がい福祉にかかわった現職の方たち、我々民間で福祉の活動をしている者たち、そして弁護士の皆さんにお集まりいただき勉強会を始めた。そして平成18年からは、厚生労働科学研究「罪を犯した障がい者の地域生活支援に関する研究」の研究代表者として、この問題について取り組みを開始した。

矯正施設の出所者「出口」に焦点を置いた研究パート1はこちらから。
矯正施設への「入口」に着目した研究パート2はこちらから。

研究からわかったこと
家族にも、支援者にも、学校教育にも恵まれず、福祉の網の目からもこぼれ落ちてしまった障がい者・高齢者が、生きていくために罪を犯し矯正施設に多くいること、司法サイドと福祉サイドの連携不足により、彼らが矯正施設出所後も刑務所への出入りを繰り返していることが、矯正施設での実態調査に始まったこの研究で明らかになった。

研究の結果、「司法」と「福祉」をつなぐ地域生活定着支援センターが設置され、矯正施設・更生保護施設への福祉専門職の配置や、社会福祉法人・NPO法人等による更生保護事業への参入等、矯正施設退所後の「出口」に焦点をあてた様々な施策が制度化された。

地域生活定着支援センターの課題
地域生活定着支援センターは、平成24年3月に全国47都道府県に設置され、次のステップに踏み出そうとしている。全国の地域生活定着支援センターは、社会福祉事業者と矯正施設及び更生保護事業者をつなぎ、地域のニーズに応えられるように、それぞれがより力をつけ充実した支援を提供していくであろうという大きな期待を寄せられている。

そのために全国地域生活定着支援センター協議会では、各都道府県の地域生活定着支援センターが日々直面している問題の改善に向けて、法務省や厚生労働省の担当者も含めた全会員との話し合いの場を設け、国への要望をまとめ、また、業務に関わる職員のための研修を企画・実施し、罪を犯した、あるいは罪に問われた障がい者や高齢者の社会復帰と更生のために、その中枢となって全国のセーフティネットの構築に邁進しなければならない。

「福祉」への期待
「罪を犯した障がい者・高齢者」の取り組みは、「本来、福祉で支える人達を福祉が支えていなかった。申し訳ない。」という思いから始まった。そして「司法」と「福祉」の様々な連携が図られ、様々な施策がとられてきたが、一回りして「福祉」へ、そのバトンが戻ってきたと言える。「司法」が大きくその姿を変えようとしている中、「福祉」においてもその覚悟が問われている。福祉関係者の一層の奮起を期待したい。

2016年6月17日 全定協 平成28年度定時総会での会長挨拶

47都道府県の各地域生活定着支援センターが一堂に会すのは年に一度です。皆さまの活動はご苦労の積み重ねであり、色々な形で周りに影響を与え、定着の業務について国民の理解も広がっている。先日国会議員の皆さんから再犯防止の法律をつくろうとがんばって頂き大体まとまった。40人くらいの議員の皆さんはそれぞれの地元で定着のがんばりについて色々と話しを聞いたと言われ、よく憶えておられた。特に再犯防止の視点から有効であり大きな影響があると言われ、応援すると言われた。

去年から今年にかけて定着支援事業の将来に関する状況が厳しい状況になっており、将来に対する不安感が皆さんに広がっているが、この7年間の活動は着実に社会を変えている。結果としての数値が再犯防止に非常に大きな効果があると認められた。再犯防止のための定着ではないが、結果として再犯防止への効果があり、大きな貢献をしている。

でこぼこが出てきているのは都道府県で、実施主体の都道府の職員に相当ずれが出ている。13の知事と会い協力をお願いしたが、定着のことを知らないという知事がいた。「予算付けているでしょ」と言うと知らないと。その理由について聞いてみると、担当の職員さえ事業の中身を把握していない。以前は予算が補助金10分の10あったから、事業の内容は分からないけれどやってきたと。

今まで、皆さんの中でも担当者に丁寧に説明してきたと思うが、担当者が入れ替わり、事業を知る方は少ない。定着がどう生まれ、どういう思いで取り組んできたかご存知の方は少なく、わからないままやっている都道府県は多い。だから担当者にわかってもらうためには丁寧に説明をしないといけない。

こういう問題、こういう事例、こういうことで困っているとじっくり話している都道府県はいくつあるだろうか。報告書は送る、呼ばれた時だけ行く、そういうセンターも出てきているのではないだろうか。

何を目指し、夢と希望を持って取り組んできたのか、我々の中でも分からない人もいれば都道府県の担当者もわからない。どれだけの都道府県で実施主体の担当職員に、そのような思いと活動をじっくり説明してきたセンターがあるだろうか。自分の中で考えて頂きたい。しっかり相談をしてほしい。自分の都道府県の担当職員に一番分かってもらえるように、味方になってもらえるように努力してほしい。これができてないと予算で4分の1を都道府県で負担してと、国から言われても伝わらない。

常日頃からこの事業が、地域の人たちを守る上でどれだけ大切であるか事を担当者に伝える。法律をつくる動きや中身を改善する動きもある、お金のとり合いもある。常に基本に戻り、できることを実施し、理解してもらい、手をつないで力を合わせて前に進む。そういう視点で自分たちのやっていることを検証してください。

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